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デジタルビデオと行くシルクロード
12、白玉川に玉はあるか

白玉川 を見に行かなくては、とホテルを出て歩き出すと、金(元)のことが気になり始めた。 明日から週末なのに、元が多くない。ひょっとして、金欠になりかねない。
と、目に入ったABC。中国農業銀行だ。TCを見せて両替を試みると、中国銀行へ行け、という。
だったら、昼に替えておけば良かった。と、中国銀行に戻る。
この銀行、中央で設計した建物なのか、器だけはすごく立派だ。だが、中はがらんとしていて、薄暗い。
鉄格子のむこうでは職員がゆっくり仕事ををしている(ようにみえる)。
たかだか、300ドルのTCを換金するのに15分はかかったか。客は、私だけ。
「お客さんが最優先」のようなスローガンが書いてあるのがむなしい。
もちろん、オンライン端末はないし、計算する時に初めて電卓の電源プラグを差し込むのにはびっくり。

写真1
ホータン川で水遊びをする少年たち。

写真2
デジタルビデオは大もてです。
  一応、 現金を作って 、あとは白玉川までタクシーだ。
止まっているタクシーにアプローチすると、正体不明の人間が既にのっていることがわかり、2台目に切替える。
タクシーは、市街地をつっきって走る。
だいぶ走った頃、1台のタクシーがきて、停車を命じる。どうしたのだろうか?
運転手は、手にめがねをもっている。「前の客がわすれていったんだ。おまえ、営業所に届けておいてくれ」とでもいいたげだ。
ところが、その眼鏡を良く見ると、びっくり。わたしの胸ポケットに入ってるはずの物だった!
中国銀行の中が暗いので、度つきサングラスから透明の眼鏡に掛け変えて、そのままポケットに入れておいたのだ。
どうやら、1台目のタクシーに乗ろうとしてしゃがんだ時に落としたのだろう。それを追いかけて届けてくれたのだ。お礼に払った10元は安いものだった。ウイグルの人の気遣いに感激する。以後、使わない眼鏡はかならずバッグにしまうよう、強く習慣づけた。

白玉川には 水があって、少年達がおおぜい水浴びをしている。砂漠の砂っぽい町での水浴は気持ちよさそうだ。カメラを回しているとみんなよってきて、ディスプレーを回転して見せると、自分の顔が見えると言うことで大騒ぎになる。
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