さて 、乗客も運転手もほとんどがウイグル人で、よそものは私一人だ。 わたしが一言も話せない日本人であることはことはすぐバレてしまう。で地球を読んでいると、持っていかれて、回し読みされる。そもそもこのような本がないことと、ほかにすることもないので、一人10分は読んでいる。 そして、デジタルビデオを見せると、おお喜びで「おれも撮ってくれ」とせがむ。
叶城の町で 、かなりの人が降り、空席ができる。わたしは、窓際の席に移動出来た。あいた補助席を中心にトランプが始まる。このような余裕ある車内は、後にも先にもこの時だけだった。大体、後で思うにトランプができるような路面状態の所は、そうはなかった。この路線は、幹線ではないから、交通量が少なく、路面の痛みが少ないのかもしれない。 そのトランプゲームを興味深そうにのぞきこむ窓際の美しい女性がいつまでも記憶に残る。