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デジタルビデオと行くシルクロード
20、「音楽家」へ今日は
カシュガルを発つまで のしばしの間、モスクの反対側の「商店街」をひやかす。さらに進むと、左に入る小路があり、まばらに人が歩いている。両側は土の民家が続いている。入ろうか、どうしようか。迷路のようになっているが、まだ、時刻は朝だし、それほど危険そうにも見えない。 

写真2
ちょっと迷路のような旧市街。実際はけっして危険な場所ではありません。
  写真1
民家の玄関先で楽を楽しむ人たち。。

もしこの時 、この角を曲がらなかったら。

50mほど進んだ所で、ウイグルの音楽が聞こえている。これは、スピーカからの音ではない。生だ! ぞくぞくする。
その音がする家をのぞくと、「入れ」といわれる。何ということだ!
土間の先の桟敷で、3人の男が演奏している。真ん中の人がバイオリン、右がドゥタールの仲間の撥弦楽器、もう一人は、タンバリンをもって踊っている。
演奏は、延々、20分ほどインプロでつづく。もちろん、ビデオは撮りっぱなしである。
どういう機会で演奏しているのかまったく見当がつかないが、音を聞きつけてか、10人ほどの男達が土間に集まっていっしょに聞いている。
テープの消費が気持になるが、最後まで録るのが礼儀だろうし、完全な記録として残したくもあった。
とにかく、満ち足りた気持ちで感謝の意をあらわし、この家を後にした。もし、あのとき、小路に入らなかったとしたら、このすばらしい場面には出会わなかったはずだ。カシュガルまで来た甲斐があった。

写真3
タウンバリンを持って踊ります。
  写真4
バイオリンを弾きます。
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