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デジタルビデオと行くシルクロード
23、不思議な女性、1人目
交通事故をみた 。トレーラトラックが道路の左にとまり、前にロバの死体がよこたわっている。あっちをむいたロバ車の運転者はいない。多分、病院だろう。
なにかの理由で正面衝突したらしく、フェンダーはへこんでいる。無防備なロバはほぼ即死だったろう。ロバ車の運転者も重傷かもしれない。今回見た交通事故はこれ1件だったが、これだけの交通量からしてきっと少なくはないはずだ。

博物館には 、だいぶ遠まわりでたどりついた。入り口でもたついていると、英語が話せる若い女性が呼び寄せられた。彼女は地球にも載っている。不思議な容貌の人だ。流暢というわけではないが、それでも大いに心強い。
彼女は、鍵をもって、ずっとアテンドしてくれた。4つ程の収蔵庫があるが、いずれも資金難か手入れがわるく、展示にも工夫がない。展示品も、価値あるものから中央や国外に持ち出され、残ったものだけが展示されている、という印象を受けた。ちょっとさびしい。
  写真1
クチャ大寺。

別れ際に 、「これから先の予定は?」と聞いてくる。
あす、バスで4ヵ所ほどまわって、400元でどう? という。
立場上、変な話しを持ち出すことはないだろう、という安心感もあり、同意した。


このホテルは 、アメリカのモーテルのように、駐車場をかねた広場を中心に平屋の客室が取り巻いている。今は車、昔はラクダがつながれたのだろう。入り口にはゲートがあり、門衛がいる。客にはカギがわたされず、いちいちアテンダントが開けてくれる。これは、どのホテルでも同じであった。客は裕福なビジネスマンが中心らしく、見るからに高そうなぴかぴかのランクルやパジェロが止っている。

遅い午後 、部屋に戻ってドアを開けたままでしばしくつろいでいたら、ノックがある。
暑いので、そして、ホテルの敷地自体がセキュリティーがきいているので、どの部屋もドアを開けて床まで届くのれんをおろした状態にしている。これは、たしかにこれは涼しい。
わたしは、ハウスキーピングが在室かどうか確認しているのだろう、くらいにおもっていたがいつまでも外で人気がする。出てみると、ワンピースを着た若い中国女性が立っている。まだ太陽は高い。
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