ナビゲーション
デジタルビデオと行くシルクロード
24、不思議な女性、2人目

手には カラーのパンフをもっており、明日、観光に行かないか、という勧誘だった。
わたしは、すでに予約をした、といったが、400元を350元にまける、といってくる。残念だが、いまから博物館の件を断ることは困難だ。

以上、筆談と身振りである。
新彊の朝は遅い。なにせ、本来なら2時間はやい北京時間にあわせているのだから。このホテルは、新市街(漢民族主体)からわずかだけ旧市街(ウイグルの人たちの町)にふみこんだところにある。まだ暗いうちから、あちらからもこちらからもニワトリ、ウシ、ヤギの泣き声がひっきりなしに聞こえてくる。密集した農家がはるかむこうまで続いているのだ。

写真1
赤いダイハツシャレードはひた走ります。

9時に 2台の車と女1人、男2人が やってきた。
昨日の博物館の女は、シンプルなワンピースを着ている。
いまひとつ、ストーリーが釈然としない。
・彼女は、ガイドとしてアテンドしてくれるのか。(多分、ありえないだろう)
・これは、ツアーなのか、貸し切りなのか。
・乗り物は何だろうか。
写真2
遺跡はどこも似たようなものに見えます。さすが、取材班の撮影は上手です。
 

彼女は、きのう「バス」と言った。
わたしは「バスはどれ?」と聞いた。「これがバスだ」赤いシャレードをさす。まさか! これがバスなら、シルクロードを走っている乗り合いは何と言う!

どうやら、400元でこのシャレードを1日貸し切るらしい。なら、地球に書いてある費用とあう。本当は数人でシェアしたい所であるが、とにかくほかに観光客なんてみたことがない。

きちんとした身なりの男がタクシーの運転手、もう一人が小型トラックを運転してきた人で、彼女の夫かもしれない。


とにかく 、英語が通じるうちに出来るだけ今日の行程の確認をしておく。
まず、キジルクム千仏洞を見学するが、これは長丁場であり、詳細は略する。

次に行くのは 烽火台だ。一度町に戻って出直すのではなく、メインの道路(古いシルクロードでアクスに通じる)からクチャ川の扇状地を横切るのであるから、道はむちゃくちゃ悪い。しかも、運転手は道を知らないので、何度も道を尋ねる。そう、一見砂漠でも、なんだかんだで結構人がいるのだ。
つまりです、地元の人も行ったことのないスポットが地球に書いてあり、それを頼りに日本から見に来る、というシナリオなのです。こんなことでいいのかしら。
  写真3
狼煙の台です。

しかも 、猛烈なほこり。つまり、山の中では、渓谷を形作ってきた川は、解放されると、もう勝手気ままに流れて、あたり何10キロという幅で「河原地帯」が続いているのである。
砂漠の端の丘のようになった所(実は浸食され残った部分)に烽火台が残っている。

写真を撮って 、いざ、町へ。次は、スバシ故城か
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