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デジタルビデオと行くシルクロード
29、すばらしい駅員たち

鉄道の終点 、コルラ駅は、思いがけず立派で大きい。そして、広い駅前広場にはモニュメントすらある。
駅舎に入ろうとすると、男女の職員に呼び止められる。もし、ここで呼び止められることがなかったら・・・

いや、その可能性はない。駅舎にはキップを持たないと入れないシステムなのだ。

えっ? じゃ、キップはどこで買うの? と、筆談を始めると、広場の向こうの建物を指差す。なるほど、「キップ売り場」と書いてある。

写真1
番組取材のときは南彊鉄道は営業運転する前でした。現在は西の終点、カシュガルまで通じています。

若い女性2人は 、かすかに英語が解る。2人は、きちんとした制服を着た、案内係りなのだ。
とにかく、トルファンへ行きたい、というと、22時50分の西安行き直快368次(「つぎ」ではなく、「号」の意味)の4号車の軟臥をとりなさい、と紙に書いてくれる。この4号車というのがよくわからない。
発車まで相当の時間がある。これはうれしいことでもあるが、そうなると暗くなって外の景色が見えないのは残念でもある。
とにかく、その紙をもってキップ売り場のウイグルのオバサンにわたす。
が、売ってくれない。

写真2
この2人といっしょに四川料理を食べました。彼女たちは勤務時間中?
 

引き返して 、「なぜかしらないけど、売ってくれないよ」というと、「どうしてかねえ」と硬臥に書き換えてくれる。
また、200mほど歩いてオバサンにわたす。オバサンは「メイヨー」といって、売ってくれない。
わたしが「売り切れ?」と書いて聞くが、返事が要領を得ない、というか分からない。

もどって 、「メイヨーといわれたけど」というと、「おかしいわね」という顔をする。
もう、「いっしょに来てちょだい」と頼むと、「しかたないわね」という感じで付いてきてくれる。感謝。

もちろん 、キップはすんなり買えた。 11号車17番。つまり、「1等寝台の下段」で、一番豪華な席だ。値段は113元。カシュガルからコルラへのバスの3分の1くらいだ。
元の駅舎に戻ると、上手な英語を話す青年がいる。「このキップを買うのに30分もかかったのだよ」と英語でなら話せる! 初めから彼がいてくれたら・・・

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