ナビゲーション
デジタルビデオと行くシルクロード
3、「地球」とデジタルビデオ

この 2つのアイテム がはたした功績は絶大である。

写真1
車内でも「歩き方」はもてもて。自分たちの町が載っている! ウイグル語会話が載っている!

「地球の歩きかた」 (以下、地球という)

町並みやホテル、レストランの記載中心で表面的だと思っていたが、今回のような旅行にはまさにサバイバルツールである。初めての町のバスターミナルについて、目的のホテルにむかってそのまま歩き出せるなんて、画期的ともいえる。
しかも、記載が詳細、正確、実用的である。これに並ぶガイドブックは、ちょっと世界に類を見ないのではなかろうか。
さらに、これがウイグルの人たちとお近づきになれるツールとして、これほど役立つとは思ってもみなかった。彼らにとって、新彊について書かれた本自体に触れることがないみたいだ。だからバスの中などでは手から手へ、回し読みをされた。それから、巻末の「旅のウイグル語」は、漢字のよめないウイグルの人との「会話」には、とても役立った。


地球については、あらかじめ、よく読んだ上に、以下のような下準備を行った。

ばらして、行く予定の場所のページだけにしてスリム化する。
さらに、表紙はとっぱずして、地図のページを張り付ける。こうすれば、表紙自体が情報を持つ。
さらに、中に白紙のページおよびスプレッドシートでつくった旅程表を張り付ける。
白紙のページはメモを記入するためである。情報はあちこち探さなくてもよいよう一元管理したほうがよい。(ただ、サバイバルにかかわる情報は、別にも管理しておいた方がよい。途中で地球をなくさないとも限らないから。)

写真2
これがお世話になった「スリム化した歩き方」です。

旅程表は、今、何日目なのか、予定に比べて遅れていないか、勘違いを防ぐために必要である。でないと最後に飛行機にのれなくなる。私には、こういったfool-proofが必要なのだ(・・;)。 そして、行く予定の町には、ポストイットでインデックスをつけて、一発でめくれるようにする。 いつもあちこちめくりまわるのはきわめて効率悪い。

地球のスリム化は大正解で、ウエストパウチのポケットにちょうど収まり、とても好都合だった。

それから、地球の市街地の地図をあらかじめスキャナーでとりこんで、それをA4に収まるようにいっぱいに拡大してカラープリントした。これは、使い捨ての地図として使えるし、細かい文字が大きくなるので、タクシーの運転手に指し示したりするのに大変便利だった。

また町に出るときは、折り畳んでポケットに入れる。


もう一つは、 デジタルビデオ

この手のひらにおさまるビデオの功績はきわめて顕著である。 カメラを持っている人がほとんどいないところへ、こんな小さなビデオを持っているので、みんなの注目をあびる。「日本か」、「ソニーか」と寄ってきて、子供はもとより、大人も撮ってくれとせがむ。
とくに、ディスプレーを180度回転して、自分の姿が見えるようにしてやると、もう大喜びで、とても自然な素顔がとれる。こうすると、「おれの顔を勝手に撮りやがったな」なんてけちをつけられる心配はまったくない。おかげで、何人かの人から住所をもらい、プリントアウトを送る約束をしてきた。

  デジタルビデオカメラ
これが旅行に持参したデジタルハンディーカム TRV- 。当時、世界最小であった。
それから、期せずして出会った、町のミュージシャンたち、20元払ってみたトルファンの舞踊などがデジタル音声で記録出来たのもすばらしかった。
120分ぶんテープをもっていったが、音楽を延々入れたのが誤算で足りなくなった。しかたなく、つまらないシーンは上書きしてしまい、あとは静止画にして節約した。これなどは、デジタルビデオならではの技である。 毎晩ホテルで充電し、1日を振り返りながら、明日の撮影に向けての反省をしてみた。
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