この 2つのアイテム がはたした功績は絶大である。
「地球の歩きかた」 (以下、地球という)
町並みやホテル、レストランの記載中心で表面的だと思っていたが、今回のような旅行にはまさにサバイバルツールである。初めての町のバスターミナルについて、目的のホテルにむかってそのまま歩き出せるなんて、画期的ともいえる。 しかも、記載が詳細、正確、実用的である。これに並ぶガイドブックは、ちょっと世界に類を見ないのではなかろうか。 さらに、これがウイグルの人たちとお近づきになれるツールとして、これほど役立つとは思ってもみなかった。彼らにとって、新彊について書かれた本自体に触れることがないみたいだ。だからバスの中などでは手から手へ、回し読みをされた。それから、巻末の「旅のウイグル語」は、漢字のよめないウイグルの人との「会話」には、とても役立った。
ばらして、行く予定の場所のページだけにしてスリム化する。 さらに、表紙はとっぱずして、地図のページを張り付ける。こうすれば、表紙自体が情報を持つ。 さらに、中に白紙のページおよびスプレッドシートでつくった旅程表を張り付ける。 白紙のページはメモを記入するためである。情報はあちこち探さなくてもよいよう一元管理したほうがよい。(ただ、サバイバルにかかわる情報は、別にも管理しておいた方がよい。途中で地球をなくさないとも限らないから。)
旅程表は、今、何日目なのか、予定に比べて遅れていないか、勘違いを防ぐために必要である。でないと最後に飛行機にのれなくなる。私には、こういったfool-proofが必要なのだ(・・;)。 そして、行く予定の町には、ポストイットでインデックスをつけて、一発でめくれるようにする。 いつもあちこちめくりまわるのはきわめて効率悪い。
地球のスリム化は大正解で、ウエストパウチのポケットにちょうど収まり、とても好都合だった。
それから、地球の市街地の地図をあらかじめスキャナーでとりこんで、それをA4に収まるようにいっぱいに拡大してカラープリントした。これは、使い捨ての地図として使えるし、細かい文字が大きくなるので、タクシーの運転手に指し示したりするのに大変便利だった。
また町に出るときは、折り畳んでポケットに入れる。
もう一つは、 デジタルビデオ 。
この手のひらにおさまるビデオの功績はきわめて顕著である。 カメラを持っている人がほとんどいないところへ、こんな小さなビデオを持っているので、みんなの注目をあびる。「日本か」、「ソニーか」と寄ってきて、子供はもとより、大人も撮ってくれとせがむ。 とくに、ディスプレーを180度回転して、自分の姿が見えるようにしてやると、もう大喜びで、とても自然な素顔がとれる。こうすると、「おれの顔を勝手に撮りやがったな」なんてけちをつけられる心配はまったくない。おかげで、何人かの人から住所をもらい、プリントアウトを送る約束をしてきた。