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デジタルビデオと行くシルクロード
5、夜の北京
北京行きの UA 837 というのは、つい数日まえに出張でサンフランから成田まで乗った便だ。ところが、クルーは成田ですっかりかわってしまい、アジア系の、英語をネイティブとしない人たち(多分、契約社員だね)が乗り組んでいて、まるでアジアの航空会社のようであった。

さて、 いくつになっても 、夜に初めての国に着くとなると、それなりに緊張する。
まずは両替だ。と、ターミナル2階の銀行にいくと客は誰もいない。2人でのろのろ対応して、私の両替に5分はかかったか。
終るころには7〜8人の列が出来ていた。わたしは荷物をキャリオンしたので、その分、早くて助かった。でも、例えばおなじ「中国」の台北の両替と比べてどうしてこれほど作業がのろいいのだろうか。これは、この先のどの中国銀行の窓口でも同じであった。


次は リムジンバス に乗らねば。一応、西単までいく民航バスに乗ればよいことまでは地球で調べた。16元でキップを買って、外のバスに乗り込む。走り出すと車内は真っ暗で、地図もみえない。何とも不安。
だいぶ走って、天安門が見えてきた。しばらくして西単終点だ。
下車すると自転車に乗らないか、とうるさくつきまとってくる。
あわてず、荷物を地面において、磁石を取り出して、地図と比べる。歩くと30分はかかりそうだ。ちょうどその時、大時計が22時を告げ、ガキのころから北京放送で聞き慣れた中国国歌が鳴った。ああ、ここは中国なんだ。

「xxホテルなら、40元だ」としつこく呼び込むが、「20元にしろ」「遠いから、30元だ」と平行線だ。以上、かたことの英語。
しかたがないので、30元で妥協して、夜の北京の町をちょうど15分間疾走してもらう。この自転車の「人力車」は、漕ぐほうもなかなか大変である。
というわけで、無事、予約のあるホテル着。なかなかいいところで、フロントには日本人がいる。その人は、自転車の方がタクシーより高いことを教えてくれた。これは予想外であった。

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